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21 October 1996

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Marco、Johanとともに研究室を5時半前に出発し、サッカースタジアムに向かった。今にも雨が降りそうな天気の中、しゃべりながらダウンタウンの方に歩いていった(下の写真)。下の写真右は、以前書いたポセイドンの彫像である。彼はギリシャ神話の海を支配する神で、右手には魚を持っている。
メインストリートを横切ってどんどん歩いていくと、教会があったので写真に撮っといた。教会のすぐ近くに、3面ぐらいのサッカー場が見えてきた。写真にあるようにすべて芝。10代後半か20代前半の女性のサッカーチームもいた。
サッカー場の中の道を歩いていくと、やっとスタジアムが見えてきた。スタジアムの周りには広い駐車場があり、すでにたくさんの車で埋まっていた。ここまでだいたい20分かかった。Tramでくれば良かったのに。

スタジアム

スタジアムは金網で囲ってあり、所々に入り口がある。近くの入り口で座席の番号を書いた紙を受け取り、お金を払わなくていいのかなと思いながら中に入った。スタジアムの1階部分は売場になっており、多くの人でごった返している。ここでJohanはホットドッグとジュースを買った。Johanが食べ終わるのを待って、観客席に向かった。試合が始まる1時間前だったので、まだ観客はまばらだった。席はゴールラインの延長線上、後ろの方で、こっちサイドはよく見えるが、逆サイドの奥は全く分からない。
このスタジアムの説明をすると、今いるのがGamla Ulleri スタジアムで、正面には立派なNya Ulleri スタジアムがちょっとだけ見える。Gamla = Old, Nya = New。それぞれ16000人、50000人収容でき、シーズン中のゲームは観客が少ないため小さい方で行われる。
今日の対戦はIFK Goteborg Anglarna (= Angels）対 IFK Worrkoping ?（Stockholmの近くの市）で、入場者数は14000人だった。この試合が今シーズンのホーム最終戦で、Goteborgはこの前の試合で優勝を決めていて、今日はファン感謝デーということで無料で見ることができた。普通の日は立ち見が60ｋｒ、席ありが100kr。1kr = 15円。ちなみに新しい方でのChampionshipゲームでは、3試合で800～1000krだそうだ。
それから完全なプロフェッショナルリーグはなく、大都市の数チームだけがプロで、そのほかは実業団らしい。このリーグは Allsvenskan(ただのリーグ名、意味はないらしい)と呼ばれ、13チームで構成されている。1年にホームアンドアウェイの総当たりリーグ戦とトーナメント方式のスウェーデンカップがある。リーグ戦は4月から10月まで週1回、基本的には土曜日だが国際試合の関係で日曜になったり月曜になったりする。カップ戦はこれと並行して行われる。何人かのスウェーデン人プレーヤーが、イタリア･セリエAやドイツ･ブンデスリーガ、イギリス・プレミアリーグでプレーしているらしい。それから外国人プレーヤーはちょっとしかいない。また、キーパーはナショナルチームの正ゴールキーパーで、すごく人気がある。Goteborgから5人(うち2人はスタメン)のプレーヤーをナショナルチームに送っているらしい。
試合開始30分前になるとだいぶ観客が増えてきた。すぐ後ろが小学生らしき団体で、試合前から応援がものすごかった。向かいのスタンドから "Are you ready at the other side?"と声援があがると、"Yes, we are ready!"と大声で返す。すると向かいのスタンドから拍手が起こる。これをリズミカルにスウェーデン語で何回かやっていた。彼らはものすごく行儀が悪く、時々後ろからポップコーンが降ってくる。試合後に後ろを見ると食い散らかしたポップコーンやら袋なんかがすごかった。
7時前になり、やっと選手が出てきた。相手チームの選手が出てきただけでブーイング。味方が出てくるとすごい声援。いいプレーがあると拍手が起こる。試合内容は前半はほとんど互角で 0 - 0 だったが、後半は結構一方的で、始まってすぐ1点とった。そしたら観客総立ちで、今まで振ってなかった旗もそこら中から出てきてえらい騒ぎ。終了間近にもう1点取り、結局Goteborgが2-0で勝った。試合前、ヨーロッパの観客は熱狂的と聞いていたから負けたら暴れ出したりしないか心配してたが、なにごともなくてよかった。
スウェーデンではフーリガン(イギリスの熱狂的なサッカーの観客、よく暴動を起こす)みたいなことはないかとJohanに聞くと、彼が以前Goteborgのファンクラブのバスに乗って南の方へ試合の応援に行ったとき、Goteborgが試合に勝ってバスに乗って帰るときに、相手チームの応援団からバスに石を投げつけられすべての窓ガラスが割られ、バスの中で姿勢を低くし頭を抱えて逃げ帰ったことがあると言ってた。ちなみにスタジアムのすぐ近くには大きな警察の建物がある。
帰りはすごく寒かったが、サッカーみれて良かった。